オンラインでの業務が増え、企業が社内の情報やナレッジ(ノウハウ)・研修などを、動画を使って共有する企業が増えています。動画を使うことで情報共有がスムーズに進み、業務効率の改善が図れるからです。
この記事では社内向けの動画を使うことのメリットや、どのような場面で利用するかなど動画の活用方法を解説します。
社内向けの限定動画の活用シーン
社内向けの限定動画は、情報共有やトレーニング、コミュニケーションの効率化において非常に有効です。動画は視覚的・感覚的に情報を伝えやすく、従業員の理解促進やモチベーション向上に役立ちます。
社内研修
新入社員向けのオリエンテーション動画やトレーニング動画を共有製品やサービスのプレゼン、サービスや新商品の使用方法や特徴を関係者だけに限定公開する
企業文化の発信
社内イベントや社員インタビュー・企業TOPからのメッセージなどを動画で公開し、企業文化を社内に発信する
マニュアル動画
業務手順やシステムの使い方を解説する動画をアップロードし、社員の間で共有する

動画を発信する方法
動画の発信方法は、
- YouTubeの動画配信プラットフォームを活用
- 有料の動画配信プラットフォームを活用
- 動画をHTMLタグ埋め込み配信するする方法
それぞれの方法について解説していきます。
YouTubeの「限定公開」機能を活用する
社内向け動画を発信する方法として、YouTubeの無料動画配信プラットフォームを活用する方法があります。
「限定公開」という機能が備わっており、この機能を使えば、動画のURLを知っている人だけが閲覧できる仕組みになっています。そのため、特定の人物にのみ動画を共有することが可能です。
誰でも無料で利用でき、新しいシステムの導入や複雑な設定が不要であるため、コストや手間をかけずに活用できる点が魅力です。しかし、この方法を社内向け動画共有の手段として採用するのは慎重になるべきです。

YouTube限定公開のリスク
限定公開は確かに外部からの検索では見つかりませんが、URLさえ知っていれば誰でも動画にアクセスできる仕様になっています。もし意図せずURLが社外に漏れた場合、共有された情報が外部に流出する危険性があります。たとえ故意にURLを拡散しないとしても、動画の内容が機密性の高い情報である場合、この情報漏洩のリスクを無視することはできません。
情報漏洩は企業の信用や存続に深刻な影響を与える可能性があります。そのため、無料の動画配信プラットフォームを活用することは、社内向け動画共有の方法としては推奨できない選択肢と言えるでしょう。安全性を確保するためには、専用のプラットフォームや社内で管理されたシステムを利用する方が適しています。
有料の動画配信プラットフォームを活用する
社内向け動画の発信方法の二つ目が、専用のシステムを活用する方法です。
動画への注目が集まっていることもあって、特定の範囲内で動画を共有するようなシステムがさまざまな企業からリリースされています。
それらのシステムを活用すれば社内だけで安全に動画を共有する環境を簡単に作り出すことができますし、無料の動画配信プラットフォームを活用する方法のように他者にアクセスされてしまうこともありません。
これらのシステムの導入には初期費用や月額費用がかかりますが、リスクを避けつつ社内で情報を共有できる環境が簡単に導入できる点を考えると、非常にコストパフォーマンスの高いシステムだと言えます。

有料動画配信プラットフォーム特徴
配信の安定性
無料ライブ配信プラットフォームについても昨今は高い安定性がありますが、やはりメンテナンス等に伴う通信障害などは年に何度か発生しているかと思います。
広告が挿入されない
無料ライブ配信プラットフォームはほとんどのサービスが広告収入を前提にサービスが組まれています。
動画が削除されない
大手プラットフォーマーは規約違反かどうかをAIが自動で判別していたりしますので、規約違反じゃないのにAIのきまぐれでアウトと判定されてしまうケースもあります。一方で有料ライブ配信プラットフォームの場合は、無料ライブ配信プラットフォームとの差別化として多くの企業が機能面の拡張や、クライアントごとに最適化したサービスの提案を行っているケースがほとんどです。
ライブ配信機能
・高品質のライブストリーミング
遅延を最小限に抑えたライブ配信が可能。視聴者との双方向コミュニケーションを促進するチャット機能やQ&A機能も搭載。
・録画機能
ライブ配信の録画を自動的に保存し、後でオンデマンド視聴用に活用。
サービスによっては、動画を社外に向けて配信することも可能です。「提携関係にある企業に向けて機密情報を共有したい」といった目的で、動画配信プラットフォームを導入する企業もあります。
また企業用の動画配信プラットフォームは「企業の課題解決」を目的にしているため、セキュリティ以外にも様々な機能が搭載されています。例えばYouTubeではできなかった視聴ログの分析やアンケートの設置・Web会議ツールとの連携などが行える製品が多くあります。
主な有料動画配信プラットフォーム
ビジネス向けに有料動画共有サービスをご紹介します。動画にプラットフォームのロゴが入らないもの、高品質な動画の共有プラットフォーム、データに基づいたマーケティングに有用なサービスまで様々です。
Vimeo
VimeoはYouTubeに次ぐ有名な動画配信プラットフォームとして世界的に知られています。クリエイター向けの動画配信プラットフォームというイメージもあり、動画制作に悩んでいる方の参考サイトとしてもおすすめです。
https://vimeo.com
Brightcove
Brightcoveは、Technology and Engineering Emmy Awardsを受賞した実績を持つ、海外でもよく知られるプラットフォームです。動画のマネタイズや従業員のモチベーション向上など、どのような目的でも利用しやすいものとなっています。
https://www.brightcove.com/ja
Jstream
Jstreamは国内動画配信のパイオニア的な存在であり、ウェビナーや動画による研修など、幅広い用途に応じて活用できる動画配信プラットフォームです。国内オンライン動画配信システム市場でシェアナンバーワンを誇っております。
https://www.stream.co.jp
埋め込みタグの活用
最後にWebサイトに動画を埋め込む際にはHTMLタグ「videoタグ」を使い配信する事もできます。
数秒〜2,30秒程度の小さい動画であれば、YouTubeにアップしてからサイトに埋め込み表示などしなくても、videoタグを利用して簡単にmp4などの動画をサイト表示させることができます。

videoタグの特徴
HTMLのvideoタグは、Webページに動画を埋め込むためのタグで、再生コントロールや字幕、複数のソース指定などの機能を備え、幅広い形式の動画ファイルに対応しています。
デザインの自由度が高く、メインビジュアルの背景動画などによく使われます。
外部サービスに依存しないというメリットがある一方で、動画ファイルのサイズが大きくなるとウェブサイトの読み込み速度が遅くなるというデメリットもあります。また、ブラウザの互換性やコーデックの問題も考慮する必要があります。
以上になります。
この記事が皆さんのWebサイトでのお悩みにお役立ていただければ幸いです。
株式会社マインズではお客様の目的に合わせたマーケティング戦略の立案から、ツールの企画・制作・運用まで、トータルで支援いたします。
動画に関するご相談もお気軽にご相談くださいませ!